ワークブック
自動車の授業が始まり、いつのまにか机の上にワークブックのようなものを開いていた。前から開くと数学で、後ろから開くと国語になっていた。
ところが先生が読み上げるワークブックの自動車関連59ページの内容と、自分のワークブックの59ページの内容が全然違っていることに気がついた。
不思議に思って、隣の子のワークブックを覗き込んだら、先生の読み上げた自動車の内容とぴったり合っていた。
今度は隣の子が、私のワークブックの内容を確かめた。そして私のワークブックの内容が全然違うことに気がついて、驚いていた。
「あ、私、まちがって、お兄ちゃんの自動車の持ってきてしもたんやわ」
咄嗟に私は、隣の子に、そうごまかしていた。私に兄などいなかった。
なんでそこで、いもしない兄を出したのか、自分でもさっぱりわからなかった。
その時の私は、ワークブックのことで頭がいっぱいで、また同じクラスになれたその人の存在を、すっかり忘れていた。
だいたいそういう感じの夢。
目が覚めてから思い返してみると、
実際の私だったら、
その人と再び同じクラスになれたという奇跡に、舞い上がって興奮して、我を忘れてしまうだろう。
そして、どうしても、目でその人を追ってしまうだろう。
自動車の授業なんてそっちのけで、再び同じクラスになれたその人のことばかり気になっていたに違いない。
なのに夢の中の私は、授業中その人の存在を全く忘れて、しっかり授業に集中できていた。
そのへんがとても奇妙な夢だった。